読書感想文/海賊とよばれた男



ミーハーなんで、なんとか大賞受賞とかという言葉に弱いのですが、そんな自分をもてあそぶかの如く近くの図書館が直木賞、芥川賞、本屋大賞の受賞・ノミネートを集めてホレホレと言ってくるわけですよ。読まないわけにはいかないじゃないですか!で、2013年本屋大賞を受賞した「海賊とよばれた男」を読んでみました。

この本は出光の創始者・出光佐三をモデルに、働く「漢」を描いた作品です。戦後の住処も食糧事情もままならない情勢下で日本の復興に向かって闘う「漢」、立ち上げた会社が世界的な企業に成長する様が描かれています。

今風に言うと「世界を変えてやる!」な意識高い系主人公がベンチャー立ち上げて、優秀な部下と日々ドンタコスしながら、「社員は家族!金がないからってリストラなんかしねぇ!」という一方、「やりがい最強!どんなきつい仕事でも低賃金で働ける!」「顧客が満足できればお前ら給料低くてもええやろ!?」な今ではスーパーブラック企業の烙印を全身に焼き入れされそうでも昔は日本万歳!、政界やら外国の政治的な圧力を「超顧客主義」精神で撥ね退け、I'm not satisfaction、おれの戦いは死んでからも受け継がれる!という内容です。

めちゃくちゃエモーショナルで面白いです。
なぜ「海賊とよばれた漢」にしなかったのか!

社長はもとより全社員が昭和の漢という感じで、義理人情に厚く、なによりも誠実です。権力的なものには一切膝まずかずに自分たちの信念を貫き、信頼だけしかないが異常に強固な組織体制を礎に、あらゆる困難にアドホックに対応する姿勢に、古き良きジャンプにひしめいていた眉毛極太の屈強な漢を想像せずにはいられません。

同じようなこと何冊にも薄めて伸ばした軟弱な自己啓発本が氾濫していますが、こういう本こそ真の啓発本だと思います。めちゃくちゃエモいです。お勧め。

この本を読んだら出光でガソリン入れたくなります。けど実際に足を運ぶと、値段が高いので他の安いガソリンスタンドで入れちゃうんですけどね・・・。

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